知能の軍拡競争:非最大化囚人のジレンマゲームにおける状態数の複雑化

知能の軍拡競争:非最大化囚人のジレンマゲームにおける状態数の複雑化

数ある生物のうちで、なぜ人間だけが多くの知的能力を持つのでしょうか。社会脳仮説では、人間が他者の意図を読み取る中で脳を増大させていったことを示しています。お互いが他者の意図を読み、協調あるいは裏切りを行う関係は,知能の軍拡競争を生み出します。本研究ではこのような軍拡競争について、3種類の利得表のあるゲームを用い、有限オートマトン上の進化計算を用いてシミュレートし、結果としてエージェントの複雑さが増えるかを確認しました。分析の結果、高いスコアを得たエージェントの戦略木の複雑性が,報酬に遅延の必要な利得条件で増えることがわかりました。

本研究の知見は、飽きのこない人工物とのやり取りなどに応用が可能です。

  • Hirotaka Osawa. 2014. Intelligence Arms Race: Delayed Reward Increases Complexity of Agent Strategies. International Conference on Autonomous Agents and Multiagent Systems: 789–796.
  • Hirotaka Osawa and Michita Imai. 2013. Evolution of Mutual Trust Protocol in Human-based Multi-Agent Simulation. In 12th European Conference on Artificial Life, 692–697.
  • 大澤博隆. 2016. 相互取引における報酬遅延がもたらすエージェントの内部状態の複雑化. 人工知能学会論文誌 11, 1: AG-H_1-8.
  • Hirotaka Osawa. 2014. Sustainable Relationship with Product by Implementing Intentional Interaction. In Autonomous Agents and Multi-Agent Systems, 1677–1678.
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